
10. ネメシスまさかの大コケ
2000年代に公開された映画は2本。最初は本国で2002年末、日本では翌年4月に公開された "Star Trek Nemesis" 「ネメシス/S.T.X」でした。それまでで最長となる4年ぶりに公開され、TNG最後の映画という触れ込みでしたが、フタを開けてみると駄作で有名なST5を下回るまさかの興行成績。公開週の「全米ナンバーワン」さえ獲れないという有様でした。私も当時ハワイまで観に行きましたが、おもちゃ屋や書店などでタイアップしている状況が全く見られませんでしたね。このネメシスショックのおかげで、映画は更に長い7年の眠りにつくことになります。
9. ジェイムズ・ドゥーアン死去、日本の翻訳家も…
2006年には40周年という長い歴史をつむいできたスタートレックにおいて、悲しいニュースとも向き合わねばなりません。1999年に亡くなったマッコイ役デフォレスト・ケリーさんの後、2005年にはレギュラーとして2人目となるスコッティ役ジェイムズ・ドゥーアンさんが死去されました。その後宇宙葬が行われています。また翌年にはハヤカワ文庫の翻訳者として長年邦訳小説を手がけてきた、斉藤伯好さんが亡くなりました。その後はST11の小説を除き、日本では一切発売されていません。昨年にはST11でもコンピューター音声を演じた、メイジェル・バレットさんが他界されました。

8. 一瞬で駆け抜けたスニーカー文庫
2000年から2001年にかけて、角川スニーカー文庫シリーズとしてDS9・VOYの小説が発売されました。ごく一部の古いものを除いて実質的に早川書房の独占状態だった小説市場に、新たな風が吹き込まれました。しかも月一ペースで刊行されるという、邦訳としては珍しいもの。ただ順番に訳そうとしたのが災いしたのか、「第一シーズン」だったはずの10冊以降は音沙汰がありません。仮にそうしていなくても、売れなかったかもしれませんけどね。前述の通り、日本でのフィクション分野は冷え切っています。そんな中、ST11の小説が角川から発売されたのは嬉しい知らせでした。
7. DS9・VOY完結
TNGと同じ24世紀のシリーズであるDS9とVOYが、いずれも2002年に日本で完結しました。本国放送に追いついてしまい、なかなか再開されなかったDS9。もともと日本での初放送が遅れたものの、DS9の穴を埋め先に完結したVOY。最後の方はCSで両方の新エピソードが毎週観られるという、夢のような状況もありました。地上波ローカル局の深夜放送が先行する時代から、CSやDVDでの有料視聴が先んずる時代に変わっていった10年でもありましたね。地上波の (欧米) 海外ドラマ枠も一時期ひどい有様でしたが、DVDの宣伝という新たな位置づけを得たようにも思います。

6. 日本でのグッズ発売ラッシュ
主にネメシスや40周年に関連して、さまざまな日本のメーカーから独自の商品が発売されました。輸入ものにはないクオリティの高さをもったものもあり、コレクターはお布施に追われることに。フルタの「食玩」はピンズや全3弾に及ぶ宇宙艦フィギュアが発売され、コンビニにスタートレック商品が並びました。浪曼堂やエフトイズなどからも船の模型が出たほか、何と言っても圧巻はバンダイのプラモデルでしょう。彩色済み、スナップキット、電飾つきと三拍子そろったシリーズに、海外の粗悪な模型に悩まされたファンは溜飲が下がる思いでした。
5. 週刊スタートレックの習慣
2003年、分冊百科としては最も有名であろうデアゴスティーニから、「週刊スタートレック −ファクトファイル−」が創刊されました。劇中の設定だけを扱った硬派な内容にも関わらず、膨大な情報が毎週積み重ねられていきます (文字通りに)。売れているのか仕方がないのか延長が繰り返され、最新の内容を加えたために終わってみれば原語版を上回る314号まで続きました。終わったのは今年の話であり、完走しても整理はできていないというファンも少なからずいるのでは…。現在もDVDつきの雑誌、ベストエピソードコレクションが発売されています。

4. DVDで全ての映像が観られる時代に
なかなか発売されないと言われながらも、最初のDVDである当時最新の映画「叛乱」が出たのが2000年。それから何年もかけて、全シリーズ&映画のDVDが完結しています。古い作品でも新しい作品でも、未だにDVDが揃っていないドラマや映画が数多くある中、ほぼ滞りなく発売されたことは驚嘆に値しますね。その背後には、志半ばで終わってしまったDS9・VOYのLDの亡骸もあるわけですが (実は2001年まで続いてました)。DVDに関連してロバート・ピカードさんが来日したり、声優のイベントも開かれたこともありました。次なるBDやネット配信においても、スムーズにいって欲しいですね。
3. NHK BS2でTOSリマスター版が全話放送
新たなニュースに飢えていたと言ってもいい2007年、NHK・BSで特撮がCGに置き換えされたTOSリマスター版が放送されるという情報が入ってきました。いつも通り日本ではDVD待ち…と思っていた中での嬉しい誤算、しかも地上波に次ぐ視聴可能世帯を誇るBSでのオンエアです。基本的に米国の放送順に準じざるを得なかったこともあり、最後の方はどうしても第3シーズンばかり集中して尻すぼみになってしまいましたが、それでも全話完結したのはありがたいことでした。できれば今後NHKハイビジョン、もしくは地上波で放送してもらえればよいのですが。

2. ENT開始、そして打ち切り
2001年に始まった21世紀初の作品「エンタープライズ」は、翌年にはすぐ日本にも入ってきました。時代をさかのぼった古くて新しいシリーズとして期待されましたが、結局はドラマの質も視聴率も心機一転とはいかない迷走状態に。そして第4シーズン途中の2005年、衝撃的なニュースが流れました。誰もが予想していたものの、誰もが受け入れたくなかった打ち切り。その最終シーズンは面白いエピソードも多かっただけに、残念なことでした。これによりTNGから18年続いてきたテレビ放送が終わり、映画も含め新しい映像作品を観るまで4年の沈黙期間が流れることになります。
1. 「スター・トレック」で「スタートレック」の再生
なぜ今年を振り返る企画ではなく、この10年を振り返る記事にしたのか。それは2009年がこれしかないからと言っても過言ではありません。私自身散々サイトやこのブログなどで公開前から自分なりに盛り上げてきたつもりですが、実際に嘘みたいな本国の評判を見るまでは期待よりも不安の方が大きかったですね。いくら予告編がよくできてたとは言え、まさに奇跡的とも言える理想型の映画でした。今現在でもネット上でTwitterなどを拾い読みしていると、レンタルや今年を振り返る内容での評判の良さが伝わってきます。正月休みは是非今一度、「スター・トレック」を。

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